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2013年01月02日

Tシャツ製作レポート @Karasu

頒布価格を抑えながらも自分の納得の行く多色印刷のサークルTシャツを作りたい
そんな思いからTシャツの自作を思いつきました。

業者に頼むとまず一番お金がかかるのが製版代。
インクジェットは別ですが、シルクスクリーンでの印刷を頼もうとするとここが必須になってきます。
製版とはまさしく印刷するための型です。これがなければ始まりません。
相場は1版5000円ほど。
多色印刷となるとこれが複数となりどうしても高くついてしまい、結果頒布価格があがる、ということになってしまいます。
したがって、製版代を如何に抑えるかが安くTシャツを製作する肝になります。

ではどうやって安くするか
それは当然自分で作ってしまうのが最も安くなるはずです。
しかし業者と同じものを個人で作ろうというのは技術的にも素人には難しい所です。
でも結果的に“同じような印刷”が出来ればOKですので簡易的なものを探しました。
製版というものはおおまかに
1:枠にシルクスクリーンを張る
2:感光乳剤を塗る
3:原稿をセットして感光する
という手順で製作されます。
簡略化の手段として
・既にシルクスクリーンの張ってある枠を買う(1省略)
・感光乳剤まで塗布してある(1,2省略)
が考えられます。
感光乳剤を均一に塗るにはバケットと言う専用器具が必要で結構なお値段がします。うーん…

色々ググルと
・アイセロ張りスクリーン枠
・Tシャツくん専用スクリーン
と言う物が見つかりました。
アイセロというのは乳剤の代わりになる感光シートです。
4倍版張り枠で2000円しない程度。安い。
Tシャツくん専用スクリーンは感光乳剤の塗ってある生スクリーンです。
35x35cm5枚入りで3500円ほど。
今回はこのTシャツくん専用スクリーンを使用しました。
予定している7版作ってもおつりが来る計算です。

専用、とありますが販売元の専用露光機を使わなくとも問題ありません。
そもそも露光機というものはライトボックスにケミカルライトが入ってタイマーが付いているだけの代物です。
Tシャツくんの露光機はそれだけで2万円程度の価格が付いていますが正直情弱へのぼったくり価格です。
露光機は手持ちのライトボックスをケミカルライト2本に換装して使用しました。
東芝 FL15BL-A [直管蛍光灯(スターター型) 捕虫器用蛍光ランプ 15形
2本で1100円程度です。
タイマーは自分で計ればいいです。
ライトボックスがなければダンボールにソケットだけ付けてしまえば自作も容易で安価です。

原稿の印刷にはOHPシートが必要になります。
コピー紙などでも出来なくはないですが透過率が下がりますのでOHPを使用した方が無難です。
印刷は必ず黒1色で行うこと。ここで色をつけても全く意味はありません。
印刷後スクリーンにセットし感光を行います。
最初はスプレー糊で原稿をスクリーンに圧着させましたが、糊の塊の部分で未感光が起こってしまいピンホールが出来てしまいました。
糊を使用せずにガラス板で押さえる形にしたところ上手く行きました。
露光時間は5分。
露光完了後スクリーンを筆で水洗いします。
感光乳剤は未感光ですと水溶性ですので、原稿の黒い部分は感光せずに溶けて流れます。
そうして感光した版が出来上がるわけです。丁度原稿を反転させたかたちになりますね。

次に出来上がった版を木枠に貼り付けます。
本来は枠にスクリーンを張った後に露光を行うのですが、Tシャツくんスクリーンでそれをしますと露光後の水洗いでかなり伸びてしまうようですので後張りにしました。
引っ張りながら張ることを考えてある程度枠より大きめにスクリーンを切っておくといいと思います。
枠は100均のフォトフレームやコルクボードを使用しました。
↓出来上がった版はこんな感じ
t1.JPG


そうして最大の難関と思われる製版はクリアしました。
あとはインクを印刷するだけです。
しかしこのインクも色々種類があり、一般的に世界堂やユザワヤなどで手に入るインクは定着に熱処理が必要であり個人の大量生産には向きません。
50枚で4版刷ると200回アイロンかける必要がありますから…。

熱処理の必要ないインクはないものかと探したところ、RUBADAというラバータイプのインクを見つけましたが大容量品がない(最大300mL)ためインク代がかさんでしまいます。
小口の印刷ではこのインクもいいかもしれません。
今回は磯写真製版様の水性インクを使用させて頂きました。
ラバータイプで熱処理が必要なく、RUBADAに比べても安価に購入できます。
実際に使用してみたところすこし固い感じがしましたので5%ほど水を入れて調節しました。

Tシャツの上に版を置き1辺の端にインクを多めに乗せます。
ここでインクを乗せる量をけちると途中で足りなくなって失敗しますのでかなり多めです。
刷って版上に余ったインクは回収して使えますので。
↓印刷風景はこんな感じ
t2.JPG
スキージーという長いヘラを使って印刷します。
大き目のものを買って必要な長さに切って使用しています。
ちなみにスキージーですがこればかりは安物を買って失敗したところです。
小さい印刷には問題ないのですが、らいすたTシャツの背面部のような大判になりますと均一に力をかけることが難しく印刷に筋が入ってしまったり厚みに大きなむらが出てしまったりしました。
大判のみしっかりとした物を買ったほうがいいかもしれません。

その後印刷、乾燥を繰り返し多色の印刷を行います。
乾燥はかなり速く5,6分で手に付かない程度に乾きます。
しかしこの速さが問題で、のんびりしてると版のインクが乾いてしまい目詰まりをおこしてしまいます。
実際に1版ダメにしてしまいました。
回避方法として行ったのは
・加湿器をつける
・刷った後にスクリーンの抜き部分にインクを盛る
・手から離す場合はぬれ雑巾をかぶせる
・Tシャツはまとめて並べ作業の効率化をはかる
といったところです。これで目詰まりは一回も発生しませんでした。10分程度離れても問題ありませんでした。

印刷台はアイロン台とでかいベニヤ板です。
Tシャツを着せるような印刷台の自作も考えましたが、結果的にこのほうが効率はいいです。
専用印刷台の利点としては版位置を固定できるため多重印刷がしやすい、というところですがこれも版上にマジックでポイントをつけて置けば問題はありません。


↓そうこうして出来上がったものがこちら
t3.JPG

これだけの数が並ぶと壮観ですね
t4.JPG


磯写真製版様のインクに関して補足ですが
濃色ボディへの白印刷は思った以上に隠ぺい力が高いインクで、同じ版を重ね刷りせずとも1回で大丈夫でした。嬉しい誤算です。

インクの消費量ですが版上の余ったインク処理さえ上手ければ思った以上に使用しませんでした。
印刷サイズにもよりますが15cm程度の印刷範囲であれば300gで25~30枚は刷れると思います。

以上個人によるシルクスクリーン印刷のレポートになります。
感じたことは、「手間をかければやってやれないことはない」です。
ひじょーに根気は要ります。単純作業労働です。
ご質問相談等ありましたらKarasu宛てにメールやDでどうぞ~

あと参考にさせていただいたサイト様
T-SHIRT suruyo.com


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